熱力学の解答付き演習
等エントロピー膨張と基本関係式の再構成
演習 38 · レッスン 7 — 数学的構造:基本関係式
- 基本関係式
- 等エントロピー膨張
- 状態方程式
- エントロピー表示
- 積分可能条件
- モル量
問題
パートA. ある系がモル量の基本関係式
で記述される。ここで 、、 はそれぞれモル内部エネルギー、モル体積、モルエントロピー、 は定数、 は気体定数である。初期状態は温度 と圧力 で特徴づけられる。
- と を と で表せ。これより、、、 を結ぶ状態方程式を導け。
- 系を、圧力が8分の1になるまで等エントロピー膨張させる。最終温度を だけで表せ。
パートB. 物質量が一定の別の系が、二つの状態方程式
に従う。ここで は定数である。
- と を と で表せ。
- 基本関係式 が存在しうるのは、交差導関数が等しい場合、すなわち の場合に限られる。この条件を確かめよ。
- 基本関係式 を定数の差を除いて求めよ。それが確かに二つの状態方程式を与えること、さらに示量的であることを確かめよ。
ヒント
詳しい解答
を固定すると、 の導関数は なので、 第一の関係から である。これを第二の関係に代入すると 問2。 等エントロピー曲線に沿って は一定なので、 は に比例する。その結果 圧力を8分の1にするには 温度は に比例するので、 問3。 二つの状態方程式から となるので、 また であり、 を代入すると 問4。 を固定して を で微分する: を固定して を で微分する: なので、第一の結果は とも書ける。二つの交差導関数は等しい。 したがって、形式 はある関数 の微分でありうる。 でたらめに選んだ二つの状態方程式は、一般にこの条件を満たさない。 ここで は だけの関数である。 で微分すると ところで なので、第一項はちょうど である。 したがって 、すなわち は定数でなければならず、 逆に、この関数の導関数は問3の と を与え、したがって出発点の二つの状態方程式を与える。 最後に、 と に を掛けると、積 は 倍、その立方根は 倍になる。 付加定数を除いて は一次同次であり、したがって示量的である。