熱力学の解答付き演習

ギブズ–デュエムの関係式と理想気体の化学ポテンシャル

演習 36 · レッスン 7 — 数学的構造:基本関係式

  • ギブズ-デュエムの関係式
  • 化学ポテンシャル
  • 理想気体
  • 示量性
  • 等温圧縮

問題

均一な純物質は

を満たす。

  1. オイラーの関係式を微分し、基本関係式と比較して、ギブズ–デュエムの関係式を導け。
  2. モルエントロピー とモル体積 を導入し、 を示せ。
  3. 温度一定のもとで、理想気体についてこの関係を圧力 から まで積分せよ。
  4. のとき、 の符号を求め、物理的に解釈せよ。

ヒント

ヒント
理想気体のモル体積は である。

詳しい解答

解答
1. オイラーの関係式の微分は

基本関係式を差し引くと、、、 の項は消える。残るのは

2. この等式を で割ると

すなわち である。

3. 温度一定では である。理想気体では

積分範囲を明示して積分すると

4. ならば であり、 である。、 なので

したがって、気体を等温圧縮すると化学ポテンシャルは増加する。同じ温度の二つの領域が物質をやりとりできるとき、 自発的な移動は化学ポテンシャルの高い領域から低い領域へ向かって起こり、二つのポテンシャルが等しくなるまで続く。