熱力学の解答付き演習
系の大きさを変える
演習 7 · レッスン 3 — 基礎概念
- 示量性
- 示強性
- 斉次性
- 表面
- 次元解析
問題
通常の均質な系が、質量 、体積 、粒子数 、内部エネルギー 、温度 、圧力 をもつ。ここでは を示量的と仮定し、長距離相互作用と境界効果は無視する。示強的な状態を固定したまま、系の大きさを のように変える。ここで であり、 と は変わらない。
- 、、、、、 の斉次次数を求めよ。示量的な量、示強的な量、どちらでもない量はそれぞれどれか。
- エネルギーの二つの表式 と を考える。ここで は無次元で、系の大きさによらない。両者の次元を確かめたうえで、どちらが示量性の仮定と両立するかを判定せよ。また、これら二つの確認がなぜ別物なのかを述べよ。
- 半径 の球について、表面積 を体積 の関数として表せ。密度を固定したまま一つの球を大きくするとき、 と の斉次次数を求めよ。
- 体積 の球一つの表面積を、それぞれ体積 の離れた八つの球の表面積の合計と比較せよ。界面の面積について、「物体を大きくすること」と「複製を並べること」が同じ結果を与えない理由を説明せよ。
ヒント
詳しい解答
これら三つの比は 次であり、したがって示強的である。次に、 よって と は 次であり、与えられたスケーリング則の意味で示量的である。 は 次なので、示量的でも示強的でもない。斉次次数は単位を指定しない。 はジュールで表されるが、 は で表される。 仮定した示量性と両立するのは だけである。つまり、公式は正しい単位をもちながら、系の大きさへの依存性が誤っていることがあり得る。これは示量的でないエネルギーをすべて禁じるものではない。 を除外するのは、この問題で置いた仮定である。 よって であり、表面積は 次である。 で割ると、 を得る。表面積と体積の比は 次であり、球が大きくなるにつれて減少する。