熱力学の解答付き演習

独立変数を数える

演習 8 · レッスン 3 — 基礎概念

  • 状態方程式
  • 自由度
  • 拘束
  • 状態座標

問題

理想気体の平衡状態を、 で結ばれた四つの正の変数 で記述する。用いる変数の数を 、独立な関係の数を として、到達可能な状態の集合の次元 を求めたい。

  1. が変化できる場合に、、、 を求めよ。独立な座標を三つ選び、四つ目の変数をそれらで表せ。
  2. 物質量を に固定した場合について数え直せ。続いて も課した場合、最後に も課した場合について数え直せ。各段階で、到達可能な状態を表す座標の選び方を一つ示せ。
  3. ある学生は、 に関係式 を加えて、状態方程式を二つと数えた。その誤りを説明せよ。
  4. 物質量を に固定した二つの理想気体が、全体積 の容器の二つの区画を占めている。両者は、摩擦なく動き外力を受けない透熱ピストンで隔てられている。共通の温度は固定しない。平衡において、 の間の独立な関係を数えよ。二つの体積と共通の圧力を、残る一つの座標で表せ。

ヒント

ヒント
問2の三つの数え上げでは、最初の四つの変数をそのまま保ち、各段階で拘束を一つずつ加えよ。ピストンについては、二つの状態方程式、全体積、熱平衡、力学的平衡を用いよ。

詳しい解答

解答
問1。 変数は 個、独立な関係は一つなので、、 である。 を選ぶことができ、このとき残る変数は である。条件 により、この割り算が可能である。 問2。 閉じた気体では、関係は と なので、、 である。組 を選べばよく、このとき となる。最初から変数のリストから を除いても、、 となり、やはり同じ が得られる。 追加の拘束 により は になり、 となる。 なので、状態は体積 だけでパラメータ表示できる。最後に を課すと は になり、 となる。残るのは の唯一の状態である。この最後の集合には、自由な座標は一つも必要ない。これらの拘束が狭めるのは到達可能な集合であって、拘束のない気体を記述するのに必要な変数の数ではない。 問3。 なので、二つ目の表式は一つ目を で割れば得られる。一方を満たす状態はすべて、自動的に他方も満たす。したがって、二つ目の関係は新たにどの状態も除外せず、 を増やさない。数えるべきは独立な拘束であって、方程式の行数ではない。 問4。 六つの変数は、次の五つの関係を満たす。

、 とおく。二つの状態方程式を足し合わせると、次を得る。

これをそれぞれの状態方程式に代入すると、次のようになる。

因子 は体積の式では約分されるが、圧力の式では約分されない。温度 は自由に選べ、他のすべての変数を決める。五つの関係は確かに独立であり、 である。エネルギーに関する追加の条件があれば特定の状態を選び出せるが、ここではそれは課されていない。