熱力学の解答付き演習
矩形冷凍サイクル?
演習 23 · レッスン 5 — 理想気体への応用
- 熱力学サイクル
- 矩形サイクル
- クラペイロン線図
- 仕事
- 熱
- 面積
- 理想気体
- 冷凍サイクル
- 冷凍機
問題
である単原子理想気体 モルが,反時計回りの 準静的矩形サイクル
を行う。ここで , である。 また,
とおく。
- サイクルをクラペイロン線図 上に描き,各過程の種類を示せ。
- 変化量 を用いて四つの各過程で気体が受け取る仕事を求め,次に全仕事を と を用いて求めよ。その値を長方形の面積からも求めよ。
- 各過程の と を ,,,,, を用いて表せ。等積過程では ,等圧過程では を用いること。
- および を確かめよ。このサイクルは動力サイクルか,仕事を受け取る逆サイクルか。どの過程で気体は熱を受け取り,どの過程で熱を放出するか。気体が放出する熱の総量 が,受け取る熱の総量 と受け取る仕事 の和に等しいことを示せ。
- 四つの頂点の温度 ,,, を表せ。最も低いのはどれで,最も高いのはどれか。各過程で気体の温度はどのように変化するか。気体はどの温度範囲で熱を受け取り,どの温度範囲で熱を放出するか。
- このサイクルを冷蔵庫として使いたい。すなわち,冷たい庫内から熱を取り出し,より暖かい室内の空気へ捨てたい。物体が熱を受け取るには,接触している熱源がその物体より高温でなければならない。気体に熱を与える熱源と,気体から熱を受け取る熱源は,それぞれどのような温度をもたなければならないか。このサイクルは冷蔵庫として働くことができるか。
- 数値例: bar, bar, L, L とする。各過程の と ,次いで ,, を求めよ。最後に比 ,, を求め,結論を述べよ。
ヒント
詳しい解答
問2。 気体が受け取る仕事は 等積過程 と ではゼロである。二つの 等圧過程では, したがって, この値はクラペイロン線図における長方形の面積に確かに等しい。 等圧過程では,状態方程式より である。 したがって, 等積過程では なので, 最後に,熱力学第一法則 ,すなわち より, 次の一覧表が得られる: 問4。 サイクルにおいては,あらゆる状態関数と同様に,内部エネルギーの変化の和はゼロである。したがって第一法則により 気体は全体として仕事を受け取る。このサイクルは仕事を受け取る逆サイクルである。表より,気体は と で熱を受け取り, と で熱を放出する: 両者の差をとり,, を用いると よって 1サイクルの間に,気体は受け取ったエネルギーのすべてを,熱も仕事も含めて,熱として放出する。 , であるから,積 は で最小, で最大である。 がサイクルの最低温度, が最高温度であり, と はその中間にある。 よって ,, である。受け取る熱は ,放出する熱は である。 温度の比は によらない: サイクルの最低温度が冷たい庫内の温度,たとえば であったとすると,気体は に達する熱源からも熱を受け取らなければならない。このようなサイクルが庫内を冷やさないことは明らかである。 